■電子ブック入門

電子ブックと言うのは文字通り電子の本のことです。一般に本と言えば印刷物を指しますが、それをコンピューター上で読むことができるデータに置き換えたものが電子ブックなのです。


電子ブックの原理自体は簡単です。例えばホームページを例に考えてみましょう。左図のようにページに画像等を配置してページリンク用のボタンを付けます。右矢印ボタンをクリックすれば次のページを、左矢印ボタンをクリックすれば前のページに移動するようにしておき、これを複数ページ用意すれば立派に本の体裁になります。こういったページはネットでは普通に目にする光景で、当サイトでも基本的にこのような構成になっています。つまりホームページ自体が1種の電子ブックになるわけです。
ただし、こうして作られたものは、確かに原理としては本と呼べるのですが、使い勝手は決して良くありません。なぜなら、単にページを前後にめくる機能しか無いからです。数ページであれば別に問題ありませんが、これが何十、何百ページもあった場合は目的のページにたどりつくだけでも大変です。しかも、制作する立場から考えても各ページにリンクを用意しなければならず、その作業はかなり面倒なものになります。最初のページに目次として主要ページへのリンクを用意すれば、少しは使い勝手が向上しますが、制作作業は更に面倒なものになります。

では、簡単に電子ブックを作る方法は無いのでしょうか。それを追求した結果生まれたのがAD-BOOKシリーズです。AD-BOOK自体はバインダーやファイラーと考えると分かりやすく、バラバラのページを本にまとめる機能を提供します。
基本的な作業としては、ページ素材として画像や上で紹介したホームページ用のHTMLページ(ページ間のリンクは不要で、単なる画像やテキストで構成されたもので良い)があれば、ファイル名をページ番号順に付けて、まとめて章となるフォルダに入れておくだけです。ただし、これだけではまだバラバラのページに過ぎないので、設定ファイルというものに各章のページ数や章のタイトル等を記述(基本は既に記述されているので、変更・追記するだけ)して電子ブックに指示します。後はビューワーのコントロールプログラムがその情報を使って本としての機能を果たすわけです。COSMOLIGHTではこれをAD-BOOK方式の電子ブックと定義しています。
右上の図はAD-BOOKの基本となるROOTS(ライセンス版)の見本です。ページ右に配置された操作パネルには、ページアクセスのための様々な機能を凝縮しています。単にページを前後に送るだけでなく、ページを自由に指定したり章単位で移動したり、更に目次一覧を表示して移動すること等ができます。こうした機能は設定ファイルを元に電子ブックが自動的に解釈・提供してくれるので、ブック制作者は動作について何も考える必要はありません。


AD-BOOKシリーズは、本としての操作機能をビューワーが提供するため、制作者はコンテンツ作成に専念できます。
最近ではワープロ等でもHTMLファイルに書き出す機能もあったりして、さほど手間をかけることなくページを用意することができます。
●紙媒体から電子媒体へ(電子ブックへの移行)
電子ブックは本と名前が付いていますが、必ずしも素材は本である必要はありません。ブックと言うのは総称であって、素材は何でも良いのです。簡単な例として既存の紙媒体のドキュメントの電子化を考えてみます。ドキュメントは手書きのレポートでも良いですし、ワープロ等の印刷物でもかまいません。もちろん本でも結構です。
こうしたものを電子化(デジタルデータ化)するには、イメージスキャナと呼ばれる装置を使います。現在は家庭用のフラットベット型が廉価で販売されていますので、ショップで見かける事も多いと思います。原稿台にドキュメントをセットしてスキャンをかければ、デジタルデータとしてコンピューターに読み込まれます。画像データなので見たものズバリがデータ化されていると考えて差し支えありません。
そのままでも電子ブックのページデータに使えますが、普通はサイズを適当に調整し、明るさやコントラストを調整したりして見た目をきれいにしておきます。
あとは上で述べた方法で電子ブック化すれば良いのです。初心者の方は最初はわかりにくい点があるかもしれませんが、1度作業を行えば同じ作業の繰り返しなので、すぐに慣れてしまうことでしょう。こうして身近な素材を電子ブック化しておけば、場所も取らずコンピューターさえあればいつでも手軽に見ることができます。また電子ブックなら簡単に他の人も閲覧できるので、コピー印刷をいくつも用意するような無駄も省けます。省エネ・省資源の時代ですから、特に企業等では電子ブック化を真剣に考えるべきではないでしょうか。

●デジタルデータの活用
ご紹介したROOTSは画像の他にHTMLのページも使えます。これらはごく一般的に利用されている汎用データと呼ばれるものですから、ROOTSだけで無く他にも転用することができます。つまりデータを使い回して有効活用できるわけです。しかも内容は使い慣れたソフトでいつでも変更できるため、面倒な作業は最小限で済ませられるのです。特にHTMLのページなら、メモ帳だけで文章を書き換えられる手軽さです。


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